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2023-01-12

2022年度 1月の園長だより

「かけがえのない自分」

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

年末に信州大学の「自己肯定感」をテーマにしたオンライン公開授業を聴講する機会がありました。あまがさすの森を通じて知り合った元小学校教諭の中楯浩太先生が登壇されるとあって、とても楽しみにしていました。150名程度の参加があり、大学生や学校の先生、様々な業種の方々と共に小グループで意見交換をする場もあり、とても良い刺激となりました。公開授業を通して私が一番印象に残っているのは、ビートたけしさんが作った詩「騙されるな」でした。以下、ご紹介いたします。
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「騙されるな」(ビートたけし)

人は何か一つくらい誇れるものを持っている。
何でもいい、それを見つけなさい。
勉強が駄目だったら、運動がある。
両方駄目だったら、君には優しさがある。
夢をもて、目的をもて、やればできる

こんな言葉に騙されるな、
何もなくていいんだ
人は生まれて、生きて、死ぬ
これだけで たいしたもんだ

ビートたけし詩集「僕は馬鹿になった」祥伝社黄金文庫

でも、本当に何もなくていいの?成長したい=変化したい、と思うことは大切でしょ?成長させてくれるのが教育でしょ?…‥確かにその通りだと思います。しかし、誰かに変化を求められれば求められるほど結局変わらないのが人間…そんな気もします。少なくとも私はそうでした。その一方で、教育者であればあるほど、他人に変化を求めがち…とも語られていて、なるほど、と思いました。「騙されるな」の詩を読んで思ったことは、こどもが自分の存在そのものをそのまま受け入れられること、それが難しい時は先生や保護者がそのままのこどもを受け入れてあげることが肝心である、ということです。自己受容ができるようになった子は自然と変化(成長)していくのですから教育はこの部分を軽視することは絶対できないのだと思います。むしろ自己受容ができなかったら必ずどこかで壁にぶつかり、成長は停滞してしまうことを考えると、最も重要視するべき課題だといってもいいと思います。

「夢見る小学校」(オオタヴィン監督)というドキュメント映画を見ました。きのくにこどもの村学園、公立伊那市立伊那小学校、世田谷区立桜丘中学校の取り組みを、こどもの視点、大人の視点から良く描かれていてとても感動しました。その中でも特に、「自由と責任」について語られている場面に感銘を受けました。「こどもの活動は自由にし、責任は大人が取る。こどもに責任を取らせるようにして活動を狭めるようにするのではないのです。こどもを信じてあげてください。そして、大人の責任とは‟何があっても君の味方だよ“という意味なんです」、と語られていました。

どの子も、かけがえのない自分を大切にしてほしいと思います。そして、その子らしく、のびのびと成長していくことを願います。そのために、私たち大人は、こどもを信じ、ありのままのこどもの姿を受け入れていくことができますように。悩みには共に悩み、喜びには共に喜べる私たちでありたいと思います。

(園長 横山 牧人)

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