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2024-01-31

2023年度 2月の園長だより

「一緒にいて、一緒にたのしい関係性」                              

親子ふれあい広場「つくし組」では園舎で開催の時に「絵本の読み聞かせ」があります。先日も、6か月の赤ちゃんから参加していただき、15分程度、みんなで楽しい時間を過ごすことができました。絵本の言葉にはリズムがあり、読み手の語り方によって、笑ったり、手をたたいたり、0歳~5歳のこども達がいろんな反応を見せてくれました。「赤ちゃんに絵本の読み聞かせは早いですよね?」とよく聞かれることがあります。確かに、1対大勢よりも1対1の関係性の方が、より楽しむことができると思います。言葉の意味はわからなくとも、そのリズムをダイレクトに感じ、わらべうたを楽しむように絵本も楽しむことができるからです。しかし、ここ数回とも、読み聞かせのスタイルで3歳未満の子が楽しめている姿があります。これは、どういうことなのだろう…読み手の技量や部屋の環境、たまたまタイミングが良かった…等々いろいろあると思いますが、改めて気になり松居(まつい) 直(ただし)(福音館書店創業者)先生の本をいくつかペラペラと読み返してみました。

松居先生は2年前にご逝去されましたが、福音館書店の創業に参画し、編集長として多くの絵本作家さんを世に送り出してこられました。私は2回、松居先生のお話を聴く機会に恵まれ、とても優しい口調と、言葉の美しさに惚れ惚れしたことを覚えています。電話でお話をしたこともあるのですが、私のような半ぺら者に対しても丁寧に対応していただき、それ以来大ファンになりました。そんな松居先生の著書「絵本は心のへその緒」の中にこんな言葉が書いてありました。『「絵本というものの意味や役割は何ですか?」と、ときどき聞かれることがあります。それは「共に居る」ことだと私は思っています。親と子が共に居て、その生活の時間と空間の中に「言葉」があること。そして読み手と聞き手がその言葉の喜びを「共有すること」に、絵本の最も大切な意味と役割があります』。…なるほど!と思いました。こどもにとっての願いは、大好きな人と一緒に喜びを共有することですものね。絵本が1対1を前提としていることは明白ですが、親と子が共に居て絵本の喜びを共有することができる関係性があれば、1対大勢でも十分楽しめるのではないかと思います。そのような場所として、つくし組が少しでも活用されているのだとしたら、とてもありがたいし、嬉しいことだと思いました。

先日、「居場所」について東京都子ども食堂連絡会理事長の湯浅 誠先生の講演会に参加してきました。「居場所」とは『誰かにちゃんと見てもらえているという関係性がある、と本人が決めた場所』…と先生はおっしゃっていました。「場所」にどんな人がいるのかによって関係性は変わってきますから、「ちゃんと見ているよ」、という信頼関係を園の内外ともに構築できるように職員一同で協力していきたいと思います。

社会の中で、より多くのこども達にたくさんの居場所が用意されることを、また、どんな子にも少なくとも一つ、居場所が与えられることを願います。

私たちも「絵本読んで!」「こっちきて!」「いっしょにあそぼ!」こども達からいろいろと声をかけられますが、その先に、「共に居て喜びを共有」できますように。

そして青梅幼稚園もこども達の居場所として用いられるように日々の生活を大切にしていきたいと思います。

(園長)

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職員室


教材が置いてあります。

りす


3歳児クラスのお部屋。

フリールーム


預かり保育、礼拝、健康体操など多目的に使います。

うさぎ


3歳児クラスのお部屋。

お庭


5月にはグミの実が、夏から秋にかけて野イチゴが採れます。

きりん


4・5歳児の縦割りクラスです。

園長室


園長がお仕事をしています。

こひつじ


地域の親子が遊べるお部屋です。

ぱんだ


4・5歳児の縦割りクラスです。

こどもトイレ


壁紙も木の扉も先生の手作業できれいにしました。


のぼる子ども多数。下にはスギのウッドチップ。

ポスト


のぼるところ。宝物などをしまうところ。

ブランコ


ブランコを片付けるのは年長さんの証です。

こうさぎ・こりす


2歳児と満3歳児クラスのお部屋。