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2022-06-01

健康体育:「健康体操の指導内容①」~直立二足歩行

「健康体育」の指導を担当させていただいています北洞(キタホラ)と申します。子どもたちは、キタホラという発音が苦手なのか聞き取れないのか、よく「キタコラ」とか「ピタゴラ(スイッチ)」とか言われます。面白いので、特に訂正はせず、そのままにしています笑。

健康体育は、通称「健康体操」と呼ばれています。一般的なスポーツ教室や体操教室とは違い、子どもたちの健康に関して、特に「運動面の健康」を考えて指導しています。ヒトとしてたくましく生きていくために必要な動きや生活の中で役立つ動きを、身につけてもらおうと思っています。

ヒトという動物の乳幼児期の成長過程は、動物の進化の過程を繰り返すという説があるように、魚類~両生類~爬虫類~哺乳類~類人猿~ヒトの動きの進化の過程を辿るように見えます。

• 魚類:背骨(胴体)をくねらせたり揺らしたりする
• 両生類・爬虫類:お腹を床に近い所で、または着けながら四つ足で移動する
• 哺乳類:お腹を床から大きく離して四つ足で移動する
• 類人猿:時々二足で立ち上がるが、ほとんどは手(前足)で体を支えて移動する
• ヒト:直立二足歩行

これらの動きを通して、最終進化の頂点の動きである「直立二足歩行」が完成します。そして、ヒトは、速さや強さは劣るものの、すべての動物の動きを真似ができ、動物にはできない複雑な動きをすることができます。そうやってヒトは進化してきました。
こういった進化の過程の動きを、運動遊びの中に取り入れていくことで、生活に必要な身体の動きが身に付き、また自分の身体を守るためにも役立つと考えています。また子どもだけではなく、大人になった時、生活や環境の影響で、動きがぎこちなくなったり、おぼつかなくなったりした時に進化の動きを行うことで、動きを改善することができます。進化の過程の動きは、人が幾つになっても、人生や生活の質を改善するために、学習(再学習)する価値のあるものだと考えています。

子どもたちに教える場合、自意識がまだ弱く、余計な思考が働かない分、面白がって、まさに動物になりきって動いてくれます;金魚(仰向けやうつ伏せで背骨を左右に揺らす)、ワニ(お腹を床に着け、手足で進む)、ネコ(膝付きハイハイ)、ライオン(膝を上げた高バイ)等々。これらの動きで、立って歩く時には使わない、いろいろな筋肉を使うことができます。大人がやると結構きつい動きですが、是非一度ご家庭で、お子さんと一緒にやってみて下さい。

指導の中で、とても大事にしていることの一つに、自分の身体を守る身体の使い方を教えることです。いわゆる「受け身」を身につけてもらうことです。武道は、相手を倒すことからではなく、必ず受け身から習います。受け身→自己防衛→ケガ予防とつながります。

ほとんど毎回行うのは、「転がって起き上がる動き(ダルマ転がり起き上がり)」や「後ろに進む動き」です。以前、指導中に、転がって頭を床で打ったり、隣の子にぶつかったりする子が多いことに気付きました。子どもなので、身体の使い方が未熟であり、周りが見えていないのは当然ですが、どうしたらそういった不注意の事故を防げるかを考えた所から、試行錯誤して運動遊びとして始めました。

主観的な感想ですが、指導中に、人にぶつかったり、転がって頭を打ったり、転んでも怪我をしなかったりする子が増えたように思います。

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