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2024-06-01

2024年度 6月の園長だより

「見えないものに目を注ぐ」

日本教育新聞に、横浜市が「横浜版接続期カリキュラム実践事例集 第9集」を出したという情報が掲載されておりまして、早速、取り寄せてみました。横浜市は40年以上にわたり幼保小連携・接続事業に取り組んでおり、文科省の「幼保小の架け橋プログラム」の調査研究モデル地域に採択されてきました。幼保小連携については最先端の市、と言えると思います。内容を読んでみて、さすがだな!と感心したのは、横浜市が大切にしていることとして、「育ちや学びの場が変わっても、こどもに内在する力を信じて引き出すための支援や指導を一貫させること」と明記している部分です。環境が変わった時は誰でも不安を感じる部分が少なからずあると思います。地域全体でこどもに内在する力を信じてあげる、そんな大人の姿勢が、こども達をどれだけ勇気づけてくれるか…と深い感銘を覚えました。

先日、公立小学校の教員で大学院生でもある先生が青梅幼稚園の森遊びを見学にいらっしゃいました。雨予報だったのであまがさすの森ではなく、成木の家で過ごしましたが、思ったより雨は降らず、自然保育コーディネーターウレシパモシリの皆さんと一緒に、周辺の自然の中で楽しむことができました。そんな様子をご覧になって、「どの子も思いや願いで溢れ、思い思いに自然と関わっており、改めて自然と過ごす良さを実感しました。というか、自然という環境構成は何よりの材なのですね。非常に流動的で、それゆえに偶発的。そのゆらめきがこども達に語りかけてくるからこそ、そこに、アフォードされて、こども達は主体性を発揮していく。本来は環境ってそういったものなのかもしれませんね。」と、おっしゃってくださいました。保育カリキュラムはあるけれど、それに縛られるのではなく、その時に偶然起こる事象から、こども達が何に自ら興味関心を寄せているのか。このことを保育者が理解してあげると、こども達の目は本当にキラキラ輝き出します。これからも、「今」のこどもの姿を大切に保育を重ねていきたいと思いました。

キリスト教保育が語られる中で、よく出てくる言葉の一つに「見えないものに目を注ぐ」という言葉があります。神様は目に見えません。お父さんやお母さん、お友達や先生の想いも目には見えません。加えて、もう一つ見えないものが人の「長所」なんだそうです。先日のキリスト教保育連盟の講演会でも語られておりましたが、短所はよく目につくけれど、長所はなかなか見えないもの、のようです。ですから、こどもの隣にいる私たちが、目には見えない神様から授かった素晴らしい「長所」を一人ひとりのこどもに対して理解してあげることは、キリスト教保育を実践していく上で欠かせないことなのだと思いました。

こどもに内在する力を信じ、「今」のこどもの姿をよく見て、神様から授かった素晴らしい「長所」を私たちが理解できるように、毎日を過ごしていきたいと思います。こどもは大人が理解した分だけ発達します。見えないものを見ることのできる目を私たちがいつも備えていられますように。そして、こどもの成長をご家庭と共に喜び合うことができますように。今月も宜しくお願い致します。(園長)

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職員室


教材が置いてあります。

りす


3歳児クラスのお部屋。

フリールーム


預かり保育、礼拝、健康体操など多目的に使います。

うさぎ


3歳児クラスのお部屋。

お庭


5月にはグミの実が、夏から秋にかけて野イチゴが採れます。

きりん


4・5歳児の縦割りクラスです。

園長室


園長がお仕事をしています。

こひつじ


地域の親子が遊べるお部屋です。

ぱんだ


4・5歳児の縦割りクラスです。

こどもトイレ


壁紙も木の扉も先生の手作業できれいにしました。


のぼる子ども多数。下にはスギのウッドチップ。

ポスト


のぼるところ。宝物などをしまうところ。

ブランコ


ブランコを片付けるのは年長さんの証です。

こうさぎ・こりす


2歳児と満3歳児クラスのお部屋。