2017年度1月の園長便り
あけましておめでとうございます
夢なくして新しい年を迎えてはならない。他人(ひと)の夢をわが夢と思いちがえてはならない。 わが願望(ねがい)の庭から、静かにほのかに見えそめて来る、いろいろの夢を見よう。 年の始めに夢を見よう。
清き思いを与えたまえ、清き願望を与えたまえ、清らかな夢を見るように。
だんだんさやかになって来る夢を見るのは楽しみである。 夢をそだててゆくのは楽しみである。
自分一人の夢でなく、多くの友の夢がほしい。 清らかに結んだ夢が恵まれて、ことごとく現実になる夢を見よう。(羽仁もと子)
年末に、あるシンポジウムに参加してきました。「めまぐるしく変化する社会の中で、幼児教育・保育はどこに 向かうのか」をテーマにあれこれ議論が展開されていました。その中で、「30年後どんな仕事に人間は一番就い ているか」との問いに対して、それは「今はまだない職業」である、と某大学の研究チームが発表したそうです。 想像もつかない世界ですが、それこそが、今のこども達が大人になって仕事も家庭も持つようになった頃の世界 のようです。
来年度より幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領が約10年ぶりに改訂されます。その中でも「非認知的能力」の重要性が注目されています。 つまり、
1.失敗から学べる子(試行錯誤する力)
2.他人の気持ちがわかる子
3.ネガティブな情動をポジティブな情動に変換できる子。
非認知的能力の優れた子はいわゆる「器の大きい人」。 これこそがこれからの時代を生きていく上で必要な力であるとしながらも、 これらの基礎は「無条件の愛情」を幼児期にどれだけ受けたかにかかっている、とも話されていました。
私は非認知的能力を 「遊びを友達と一緒にどんどん面白くしていける子」とも言い換えることができるの ではないかと思います。
これからの時代がどんな時代になるのか、わからないからこそ、一人ひとりの持つ夢の意味は大きくなって いくのだろうと思います。こどもから出た清らかな夢が現実のものとなっていきますように。
そのためにも、こども達の遊びが面白いものであるように、そして、いつの日か、「器の大きい人」と、 こども達が呼ばれるように、この新しい一年も歩みを続けていきたいと思います。
本年もよろしくお願いいたします。
(園長 横山 牧人)