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2013-12-03

くやま小児科だより 12月号「冬に流行する感染症」

※今年度から園長先生の甥御さんで千葉で小児科医を開業されている久山 登医師の発行されている「くやま 小児科だより」の青梅幼稚園ブログへの転載の許可をいただいております。
子どもに関する保健情報をお届けいたします。


◆冬に流行する感染症
 ~予防の効果は?重くならないためには?

冬の感染症の代表であるインフルエンザ、RSウィルス、ノロウィルス、ロタウィルス感染症。
こわそうな名前ですが、昔からあるありふれた病気です。
そして隔離や予防に気をつけても、毎年大流行します。
自分でも感染に気づかない軽症の人がたくさんいるため、症状のある人だけを隔離しても感染は拡がるのです。

<感染を防ぐべき人たちとは>

最初から身もふたもない話になりましたが、では感染予防は考えなくていいのでしょうか? そんなことはありません。
これには必要性の順位があり、乳児、高齢者、重症になりやすい基礎疾患を持つ人には特に、本人もまわりの人も、手洗いや環境整備などに気を使う必要があります。
病院や高齢者施設のような区画可能な環境では、外から持ち込む人を制限したり、消毒やガウンの着用などでかなり感染予防が可能です。

<ほとんどの人にとっては「軽い病気」>

しかしながら、健康な人にとっては基本的に家での療養で治る病気、そこまでの予防は非現実的です。
ロタウィルス胃腸炎とRSウィルス感染症で重くなるのはほとんど乳幼児だけです。インフルエンザとノロウィルス胃腸炎も、乳幼児、高齢者、慢性疾患など以外で重くなる人は少数です。
当院で診るRSウィルス感染症は年間100人余り、他は数百~千人程度ですが、入院する人はそれぞれ数人程度です。
後に述べる「気をつける症状」を目安にしていただければ、かかった初めからあわてる必要はないでしょう。

<隔離も予防も難しい・・・とは?>
少し安心していただいたところで、このことをもう一度考えてみましょう。
これら4つの感染症は、結論を言えばどれも通常の日常生活では感染を防ぐことはできません。

最初に書いたように、無症状や軽症の感染者が多く、見分けられず接触を防げないこと、感染者が多い(1シーズンに数百万~数千万人が罹患)こと、感染力が強いこと、がその理由です。
新型インフルエンザも、あれほど水際で隔離し、消毒液もマスクも売り切れましたが、全国に広まりました。
毎年、学級閉鎖や治癒証明書での隔離対策が取られていますが、これも効果は限定的のようです。
通常のマスクは、ウィルスをまき散らすのを防ぐ効果はありますが、吸い込むのを防ぐことはできません。自己防衛として、手洗いや体調管理を心がけるのはよいことです。

<「気をつける症状」を知ることが大切>
これらの感染症は、ほとんどが家でのケアで回復していきます。その過程で重くなるきざしがないか観察を行い対処すれば、重症化を防ぐ時間はあります。
以下のような傾向が見られた時には、早めに受診するようにしましょう。

★呼吸器感染症(RSウィルス、インフルエンザ)
3歳前、基礎疾患あり、強い咳(日常生活が妨げられる)、
高熱で辛い、3日以上の熱、ぐったり、水分や食事がと
れない、尿量と回数が半分以下、けいれん

★胃腸炎(ノロ、ロタ)
基礎疾患、嘔吐を繰り返して止まらない(4、5回以上)、
下痢を繰り返す(数日以上)、水分がとれない、脱水症
状(顔色不良、手が冷たい、尿が少ない)、高熱で辛い、
3日以上の熱、ぐったり、けいれん

恐れすぎず
あなどらず・・

<感染症にかからないって、いいことなの?>

ところで、予防や衛生の意識を持つことは大切です。
しかし防ぎようのない軽い病気を必要以上に避けようとするのはどうか?・・と思うことがあります。
人間の免疫は、子どもの頃に育ちます。先進国でアレルギーが増えている理由のひとつは、感染機会が減って免疫のバランスが悪くなったためと言われています。また乳幼児の頃に感染症にかかるのは、将来感染に強い身体を作ることにつながります。

<集団生活では大らかに -園校医の願い>

この頃、園学校での対応が厳しくなったように感じることがあります。
集団生活では隔離し切れないことを施設にお伝えして、理屈は理解していただけても、「治癒確認の受診」と「証明書」をインフルエンザ以外の必要でないケースにまで依頼されることがあります。
医学的には不要な受診を減らしたいと考えても、両親ともに働く家庭が増え、「うつされたくない」という切実な気持ちもわかりますし、それを受ける管理者の方のお立場も、市内の園校医として理解できます。
悩ましい問題ですが、ただやみくもに隔離しても意味がない、子どもの感染はお互い様であると、大らかに考える同意形成ができればなあ、と願う次第です。

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