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2024-11-29

2024年度 12月の園長だより

「愛への信頼」

あまがさすの森から成木の家に向かう途中に、全長30m以上ありそうな大きな銀杏(いちょう)の木があります。紅葉の時期には陽の光を浴びて、まさに黄金に輝き、圧巻の姿を見せてくれます。木はそこに立っているだけですが、何かを語りかけてくれているようにも感じます。その様は決して排他的・攻撃的ではなく、優しくすべてを受け入れてくれるようで、傍を通るたびに心惹かれていました。

クリスマスへ向けての取り組みが始まっています。この時期のこども讃美歌が聴こえてくると、何とも言えない感情が沸き起こってきます。またこの季節がやって来た…今年の子たちはどんな物語を作っていくのだろう、と楽しみで仕方なくなります。昨年は、仮園舎での保育だったので、青梅キリスト教会さんの礼拝堂でおこないました。こども達一人ひとりの個性がよく表れたとても素敵な会となりましたが、その中で一人、どうしても礼拝堂に慣れることが難しかった子がいました。先生が一人ついていましたが、本番が始まってもやはり入ってくることはできません。近くにいることはわかっていました。もしかしたら…という思いもありましたが、会はどんどん進んでいきます。いよいよ年長さんのページェント(聖誕劇)。天使役として出るはずの場面も過ぎ、「やっぱり入ってこれなかったかぁ」と最後の場面に差し掛かった時、てくてく…天使の姿をした女の子が礼拝堂に入ってきたのです!
いつもと違う雰囲気なのに… 最後の最後に、 しかも一人で! …奇跡だと思いました。
そして何よりも、会場にいた全ての人たちの眼差しがとても温かくて…。もう神様と人に、ただただ感謝でした。

倉橋惣三が昭和8年に「幼年期の宗教教育」という書物を出していて、その貴重なコピーを岡本先生(明星大名誉教授)からいただきました。その中で、神秘性・信頼性・感謝性の3つの特徴について深い考察が述べられていましたが、私が一番印象深かったのは「信頼性」の章でした。「物への依従、力への依従から愛への信頼となる時、人間性として最も純なるものとなる」と書かれていて感銘を受けました。「愛されている」ということを疑うことなく純粋に信じられることは、何よりもこの幼児期のこども達に必要ですから、私たちの精一杯の愛情を注いであげたいと改めて思いました。

愛への信頼は、守られているという被保護性・愛されているという被愛性、を自らが感じることによって獲得できると倉橋先生は述べています。この信頼を得ることによって、こどもは自ら動くことができるようになり、その先に様々な展開が期待されるので、成長を支える上でも、とても大切なことだと思います。そして、もう一つ。クリスマスに覚えていて欲しいことがあります。それは、神様も私たちのことを愛してくれているという事です。
「神は、その独り子(イエス・キリスト)をお与えになったほどに、世を愛された。(ヨハネ3章16節)」
大きな銀杏の木のように言葉は無くても愛を感じられる…そんなクリスマスの訪れがそれぞれのご家庭にありますように。大人もこどもも、温かな心でクリスマスを迎えられますようにお祈りしております。(園長)

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職員室


教材が置いてあります。

りす


3歳児クラスのお部屋。

フリールーム


預かり保育、礼拝、健康体操など多目的に使います。

うさぎ


3歳児クラスのお部屋。

お庭


5月にはグミの実が、夏から秋にかけて野イチゴが採れます。

きりん


4・5歳児の縦割りクラスです。

園長室


園長がお仕事をしています。

こひつじ


地域の親子が遊べるお部屋です。

ぱんだ


4・5歳児の縦割りクラスです。

こどもトイレ


壁紙も木の扉も先生の手作業できれいにしました。


のぼる子ども多数。下にはスギのウッドチップ。

ポスト


のぼるところ。宝物などをしまうところ。

ブランコ


ブランコを片付けるのは年長さんの証です。

こうさぎ・こりす


2歳児と満3歳児クラスのお部屋。