2018年度9月の園長便り
夏休み、みなさんはどのように過ごしたでしょうか。 こども達にとっては大きな成長の時だったことと思います。
私は毎年、飯能の奥にあるキャンプ場へ出かけます。 たった一泊ですが、毎年いろいろなことが起こるので、密かな私の楽しみの1つであります。 今年は中1の三男、彼の同級生の友達、小4の長女と私の4人で出かけてきました。
テント張りはいろいろ言わないとできませんが、他のことは大抵自分達でなんとかしようとします。 火起こし、ボートの空気入れ、遊び場の探索…。 確かに危ない事もあるので事故や怪我のないように「私の目の届く範囲」というのは絶対なのですが、こども達はいろんなことを提案してきます。
それらに対して、心がけることは「信じてあげる」ということ。 火傷するんじゃないか、転んで食材を全部ダメにするんじゃないか、荷物整理がいい加減で物をなくすんじゃないか、心配ごとは山盛りです。 私が全部やってしまえばいろいろ楽なのかもしれません。 けれど、そこを信じてあげる。もし、失敗しても決して怒らず、さりげなくリカバーしてあげる。
すると2日目にはこども達が私のことを信頼してくれているようになります。 そして特別なことは何もなくても「楽しかったぁ」と言われるのです。 これが本当に愉快痛快なのです。
まぁ…しかし、愉快なことばかりでは当然ないわけで…。 家に帰ると、なかなかやる気を見せない次男(中3受験生)がソファーにスマホをいじりながら寝そべっている…。 ガツンと言ってやりたいところですが「コイツも信じてやらねばならないか……」とイライラをなんとか押し殺し、この夏を無事に(?)過ごすことができました。
児童精神科医の故佐々木正美先生はこどもの成長に飛び級はない、と言っています。 寝返りをする前に歩く子がいないように、しつけをするなら、その前に基本的信頼関係が構築されていなければならない、と。 さらに「こどもは大人になるための準備期間を過ごしているわけじゃない。 こどもは子ども時代を生きているのだ。」まさにその通りだと思います。 こども達が健やかに成長し、思う存分こども時代を過ごすことができるように、この2学期も「今」を大切に過ごしていきたいと思います。 今学期もよろしくお願いいたします。
(園長 横山 牧人)