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2017-06-01

2017年度6月の園長便り

こども同士の遊びについて

こども同志の遊びの中で仲間集団をつくって遊ぶことは年中さんの頃からよく見られる姿です。 そしてどのように遊んでいるかを注意して見てみると、実にこども達の遊びの中には社会の中で 生きていく上で大切な学びが多くあるかに気づかされます。今回は児童精神科医の佐々木正美先生 の著書「子どもへのまなざし」から言葉を借りながら考えてみたいと思います。
仲間と一緒に遊べるようになると、まずルールや規則のようなものを作ります。そしてその規則を 守れる子だけが原則として遊びに参加する資格を与えられます。次に役割分担です。どんな遊びにも 全く同じ役割というものは無くて、お互いの承認を得ながら、みんなそれぞれに役割を担います。 みんなで規則を作り、規則を守り、仲間の承認を得てから役割を演じ、お互いがその責任を果たし合う。 これが年中さん以降見られる、こども同士の「遊び」だと思います。ただ、ここで難しいのが、自分の 行動がみんなから期待されている行動になっているかどうかということです。自分がやりたいことは何か、 しかし、どこまで抑制しなければならないのか、がまんしなければならないのか、制限しなければなら ないのか、それをわきまえることができるか…。難しいことのようですが、これをこども達は毎日毎日 繰り返しながら遊びの中に入っていきます。そして、このような遊びの中でつくられる友だちとの関係性 を遊びの中で学んでいくことがとても大切なのだと思います。ヴィゴツキーというロシアの発達心理学者が 「人間が成長していく過程で、倫理観とか、道徳観とか、社会的な役割とかいう、社会的な人格を成長 させていくプロセスには幼児期から小学校低学年にかけての仲間と遊ぶ体験が不可欠な要件だろう」と 言っています。
複雑なこども達の遊びの中でこそ、あふれるばかりの感動を分かち合い、共有し合う体験を重ねる中から 社会的なルールを守れる人格を獲得していくのかもしれません。では、あそびの仲間に入ることができな かった場合どうしたらよいでしょうか。低年齢のこども達はお兄ちゃん、お姉ちゃん達から「おみそ」の ような特別枠として参加する権利を与えられる場合もありますが、「いーれーて」「ダメ!あっちいって」 と言われてしまった子がいたとしたら…。
鬼ごっこや役割の比較的単純な遊びは入れてくれるけど、ごっこ遊びや協力して何かを作るような遊び (例えば竹を組み合わせて大きな家を作るなど)は入れてくれない。このような場合、先ほども述べた通り 、自分のやりたいことと仲間から期待される役割を果たすことのバランスがうまく取れていない状態である ことが考えられます。仲間に入れてもらえない子がいたとしたら、まずはその子を満たしてあげることが 大切なのではないかと思います。他者との関係へ心を配るにはまず自分が満たされていることが前提となって くるからです。仲間に入れてもらえなかった子の思いを受け止めて共感してあげる。周りにいる大人の出番は そのことに限られるのかもしれません。その後はきっとこども達同士で解決していくのでしょう。いつの間 にか何事もなかったように仲よく遊んでいる、というような場面を私も何回も見てきました。
こども達の「遊びは大切」という言葉自体はよく聞かれると思いますが、よくよく見ていくと人生を生きて いく上で獲得しなければならない本当に大切な要素が「遊び」の中にあることに気づかされます。

こどもの遊びってすごい。
これからも丁寧にこども達の遊びを見ていきたいと思います。

(園長 横山 牧人)

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職員室


教材が置いてあります。

りす・こりす


3歳児・満三歳児クラスのお部屋。

フリールーム


預かり保育、礼拝、健康体操など多目的に使います。

うさぎ


3歳児のお部屋。少人数にはぴったり。

お庭


5月にはグミの実が、夏から秋にかけて野イチゴが採れます。

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園長室


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こひつじ


地域の親子が遊べるお部屋です。

ぱんだ


4・5歳児の縦割りクラスです。

こどもトイレ


壁紙も木の扉も先生の手作業できれいにしました。


のぼる子ども多数。下にはスギのウッドチップ。

ポスト


のぼるところ。宝物などをしまうところ。

ブランコ


ブランコを片付けるのは年長さんの証です。