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2024-09-02

2024年度 9月の園長だより

「心を高くあげよ」

夏休みが終わりました。皆様どんな過ごし方をされたでしょうか。楽しかったこと、困ってしまったことと、様々だったと思いますが、こども達が神様のお守りの中にいつもあることをお祈りしたいと思います。私はと言いますと、頚椎症性神経根症(いわゆる経年による“おじさん病”)になりまして、左肩~左腕の激痛が今年の夏の思い出になってしまいました(現在は回復しつつあります)。一方で、新園舎の方は本当に素敵な園舎が完成しました。8月末に建物の引き渡しを終え、都の検査や登記はまだこれからですが、やっとここまで進めることができました。思い起こせば、旧園舎を取り壊し、建物の基礎を深く掘るところから始め、重い鉄骨を立て、そこから大工さんたちの丁寧な仕事を目の当たりにし、「こども達のために」という想いをいろんな場面で感じることができました。外壁の板に年長さん達とペンキを塗るなど、新しいものを一から作ることの大変さ、喜び、希望をみんなで共有することができ、また一つ大きな学びを得ることができました。
「心を高くあげよ」という私にとって大切な讃美歌があります。頚椎症のため顔は上を向けませんが、心は高く上げていこう!と新しい園舎を見るたびに思います。

先日、卒園生30名とあまがさすの森へ遊びに出かけました。体が大きくなり外見は変わりましたが、あの頃と変わらない森の中で、カニを見つけ、小川で靴や服を濡らしながら遊んでいる姿を見ていると、たまらなく幸せな気持ちになりました。森の道をずんずん登って「ヤッホー」と言っている子の姿が、昔の小さかった頃の姿とオーバーラップして、「このままどんどん大きくなってね」と心から思いました。その中で森もこども達に素敵なプレゼントをしてくれました。なんと捕まえたカニが赤ちゃんを産んだのです。「あー!赤ちゃん!」と叫ぶ子の近くへ行ってみると白くて小さな、でもしっかりカニの形をしたものがお母さんカニから出てきていました。…みんな生きてるんですね。小さくてまだまだ未熟だけれど、しっかり生きようとしている。沢ガニの産卵を卒園生たちと見ながら、とても尊いものを見ている気がしました。

小学校の教育カリキュラムが変わってきていると思いますが、今までの偏差値教育の中ではどうしても親は学校の成績が気になり、他者と比べたり、成績が悪ければ叱ってしまったり、ということをしてしまいがちだと思います。そうすると、こどもは「学校の成績」が自分全体の評価となって、それによって優越感、劣等感を持って育っていく場合もあるかもしれません。学校の成績も大事な部分はありますが、私たち大人はこども達に「人にとって、学校の成績の他にも大事なものはあって、その中でもあなたのいのちは、もうそのままでとっても尊いものなんだよ」、ということを伝えてあげなければなりません。そして、自分自身の価値を知り、自尊心を持てるような関りをこどもと持つことが大切です。そのような子は自分に誇りを持ち、友達に共感することができ、だからこそ、いい友達もたくさんできるのだ、と児童精神科医の佐々木正美先生は著書「子どもの心の育て方」に記しています。

2学期はいよいよ、新園舎への引っ越しがあります。新しい生活への期待は大きいと思います。私もワクワクしています。一つ屋根の下、みんなで生活を作り、この青梅幼稚園で過ごした日々が、こども達の成長の糧となって、自分の価値を知り、自尊心を持てる子に育って欲しいと願っています。園とご家庭も、こどもをまんなかにして連携し、日々の日常生活から運動会、親子遠足、クリスマス等、みなさんと楽しく過ごしていきたいと思います。今学期もどうぞよろしくお願いいたします。 (園長)

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職員室


教材が置いてあります。

りす


3歳児クラスのお部屋。

フリールーム


預かり保育、礼拝、健康体操など多目的に使います。

うさぎ


3歳児クラスのお部屋。

お庭


5月にはグミの実が、夏から秋にかけて野イチゴが採れます。

きりん


4・5歳児の縦割りクラスです。

園長室


園長がお仕事をしています。

こひつじ


地域の親子が遊べるお部屋です。

ぱんだ


4・5歳児の縦割りクラスです。

こどもトイレ


壁紙も木の扉も先生の手作業できれいにしました。


のぼる子ども多数。下にはスギのウッドチップ。

ポスト


のぼるところ。宝物などをしまうところ。

ブランコ


ブランコを片付けるのは年長さんの証です。

こうさぎ・こりす


2歳児と満3歳児クラスのお部屋。