自然の恵み 梅の収穫 と プライドのリレー
鈴なりの梅。お見事!
「うわー、まさに鈴なりね。そろそろ収穫しましょうか」
ぐみの実に引き続き、青梅幼稚園、自然の恵み第2弾は「梅」です。
「ほら!そこにある!」
「年長さん、木に登れる子は上の方の実を取って!」と言うと「よっしゃぁ!」と我先に登りだす子ザル、いや、子ども達。
年少さんだって、それ!
木に登れない子も脚立を使ったり、先生に肩車されて狙った梅を次々に取ってくれました。
手が届くかなぁ…
採りも採ったり、総計8キロ超の梅!例年よりも多く採れたようです。大人がこの作業をしたら、「仕事」と呼ばれるのでしょうが、子ども達は何の疑いもなく「遊び」として楽しんでいました。この「遊び」の中に、木登りでは手足を木にかける順序を自分で計算して思い通りに体を動かす事。友達が困っていたら「その枝に足をかけろ!」と教え合う事。また、手を高く伸ばす時に反対の手でバランスを取り、指先の微妙な力加減で実をもぐ事、などなど。このような「遊び」を通して自分の体を自分の物にしていき、少々の危険があるからこそ、真剣に助け合い、社会性を身につけていく。自然からいただく恵みは単に梅の実だけではないなぁ、と自然の持つ力に心から感謝しました。
「これ、取れてる?」
「あぁ、上手に取れてるよ」
さぁ、お次は梅ジュース作り。まずは梅の実をよく洗ってへたを取り除く作業。丁寧に一つ一つ、竹串で取っていきます。こういう作業はおばあちゃん先生がいると落ち着いてできます。
洗った梅をよく拭いて
この梅ジュース作りは年長さんしかやらせてもらえません。だから、一つ一つの動作に少し、年長さんとしての誇りのようなものが見え隠れします。そして、作業を終えてから去年の年長さんが作った梅ジュースの実をいただきました。梅の花を見ていた頃、みんなで送りだした去年の年長さん達を思いながら、「今は僕らの番だ」、と、きっと思ってくれた事でしょう。そして年中さん達はこの年長さん達の背中を見ているからこそ、年長さんになった時の喜びがあるのだと思います。
お砂糖につけて完成!
去年つけた梅の実を食べて…
「ん!? 甘いよ!」
こうした子ども達の「プライドのリレー」 を大切にしていきたいと思います。(ま)